外国人が日本で経営する事例
- 私はアメリカ人なんですが、日本で英会話学校を経営したい。
- インド人料理人ですが、自分のインド料理レストランを持ちたい。
- 中国人で中国に貿易会社がありますが、日本法人をつくりたい。
- 日本で長く働いてきた韓国人ですが、独立して自分でビジネスをしたい。
- ロシア人ですが、日本の会社を買収して新たに社長になりたい。
外国人が日本でビジネス経営をするための在留資格
上のような場合で、外国人が日本で経営者(社長)となって役員報酬をえるためには「経営・管理」の在留資格をとらなければいけません。ふつうの就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)とは異なる在留資格であることに注意が必要です。「経営・管理」の在留資格をとるためには、下のような条件をクリアする必要があります。
「経営・管理」在留資格をとるための条件
- 事業計画の作成(安定的・継続的に事業ができること)
- 事務所・店舗の確保
- 一定の経営規模(2名以上の常勤雇用または500万円以上の資本金)
これらの条件を満たすことを説明する資料をつけて、入国管理局に在留資格をとる手続をおこないます。例えば、事業計画については、事業開始までのスケジュール、商品リスト、商品価格、仕入先・販売先などの取引先、資金計画などを明確にします。また、事務所・店舗などのビジネスの拠点を明確にして、その場所を使用できることを証明するために所有している場合には不動産登記簿謄本、賃貸する場合には賃貸借契約書が必要となります。さらに、ビジネスは一定の経営規模が求められるため、1人で接客も調理もレジもおこなうような小さな喫茶店などは対象外になります。
日本で経営するために必要な様々な手続
外国人の人が日本で経営をおこなうためには、在留資格・ビザ以外にもいろいろな手続や手順が必要となります。例えば、ビジネスを個人事業主としてではなく会社などの法人であるためには法人設立の手続が、事務所や店舗を借りるためには賃貸借契約が、いくつかの業種については営業許認可の手続(中古車販売の古物商許可、化粧品販売許可など)が、取引相手との契約書作成や支払い、あるいは銀行口座開設、従業員の採用、保険や税金の手続などがあります。それぞれ日本での法律や行政手続、商慣習などがよくわからなければスムーズに進まないこともあります。